コロナ一色に染まった2020年。世界は一変してしまいました。業種を越えて新たな様式が求められているように、飲食業界もまた変化が必要とされています。MEDIYでは新年に先駆けニューノーマル後の新しい飲食店メニューの在り方を問い活路を見出す提案をご紹介します。
ニューノーマル前の考え方とは?
これまで複数店舗の飲食店において一般的な考え方を例にあげてみます。
できるだけ多くの人を囲い込むことで利益を上げる考え方が一般的でした。それは集客が見込める駅近や繁華街だけに限らず郊外でも同様に展開される傾向にありました。
感染拡大によって変わる消費者マインドとは?
感染症拡大が続く中で消費傾向にも変化が生じています。それが「近場消費」です。上記の図でも解説しているように人の移動距離が制限される中で「近場で済ます」というコロナ禍特有の消費傾向が伺えます。
近場消費とは?
人の動きが緊急事態宣言中は7割減したとも言われており、その中で人の移動距離自体も減り、「近場で済ます」が一般化しつつあります。人の活動範囲が変わり、「近場消費」というキーワードがホットワードになっています。
ニューノーマル前の一般的な考え方(駅近も郊外も同類でくくる考え方)は果たしてこれからも通用するのでしょうか?新たな消費傾向へと変わりつつある今、これに寄り添った戦略と販促が必要とされているとMDLは考えます。
近場消費の事例から見えた強味とは?
上記は緊急事態宣言の発令から解除に至るまでの消費傾向を現した図です。郊外型の焼鳥チェーン店での事例になりますがコロナ禍に陥る前から駅近や繁華街でのエリア出店は一切行わないスタイルを一貫されてきました。当初は新型コロナの影響を受けるもののいち早く業績を回復した「コロナに負けない飲食チェーン」として注目を集めています。発令時にはテイクアウトを買い求める方や解除後は家族で利用する近隣住民の方等、消費者層を手堅く掴んだ「近場消費」を印象付ける事例でした。この事例からも郊外立地は新たなマーケットに成り得ることが推測できるのです。
MDLの戦略提案
ニューノーマル前の一般的な考え方(駅近も郊外も同類でくくる考え方)は別軸で考える必要があります。
立地にあてはめ囲い込むのではなく、ターゲット毎に寄り添う戦略が重要です。それでは具体的な戦略とはなんでしょうか?
強みを引き出す正反対な戦略
ターゲットが欲しているニーズを整理することで店舗側が提供すべきサービスがより具体的に浮かび上がってきます。今まで立地は異なれど同類で結びがちだった戦略も整理することで正反対であることが分かります。自店舗のサービスを精査する前に見るべきはターゲットです。
戦略で変わるメニュー事例
戦略によって打ち出すツールがどのようなものになるのか?仮想店舗を例にご紹介します。
絞ったターゲットへの短時間勝負メニュー例
主役は何といっても看板商品の餃子ですがアルコールを同格とみなしセットでの販売訴求を行います。戦略が決まっているためターゲットが欲するサービスを順序良くビジュアルに落とし込むことで直観的なメニューデザインが作成できます。
■取るべき戦略
=アルコールとおつまみの訴求
=メイン商材のフック度
=高い席回転率
■具体的なサービス例
・メイン商材・サービスのフック度
・アルコールドリンクの価格・品揃え
・お店の価格帯/魅力の訴求
・ハッピアワーの訴求
・初めての方向けの商材
広い世代に見合う施策の充実メニューの例
看板商品の餃子をフックにサブメニューとのセットを訴求した戦略です。近場消費の好事例からもテイクアウト訴求と富なメニューラインナップを用意することで長時間利用を促せるかがポイントになります。
■取るべき戦略
=幅広い商品ラインナップ
=細かなサービス展開
=長時間滞在に見合う料理・客席
■具体的なサービス例
・メイン商材・サービスのフック度
・アルコール需要の訴求にとどまらないノンアルコールの充実
・充実の大皿・鍋メニュー
・テイクアウト需要の喚起
・家では中々作れない人気メニュー(揚物・専門料理など)
・客室スペースの魅力
(個室がある・掘りごたつやゆったりとしたテーブルなど)
最後に
いかがでしたでしょうか?コロナ禍によって飲食店が生活の場から切り離されたような報道がもたらされそれに伴う影響は計り知れないものがあります。しかし新たな様式を取り入れることで業績を復調している事例があることも事実です。自店舗のターゲットを見つめ直し新たな戦略を実装することでターゲットに寄り添えるサービスが産まれます。正念場の2021年、新たな価値感とメニューを持って共に戦いましょう。
郊外立地でお悩みの方へ、多数の実績を取り揃えておりますのでお気軽にご相談ください。